避難安全検証法のメリット:ドラッグストア、食品スーパー(物販店舗)

避難安全検証法を用いることで、様々なメリットがうまれます。

その一例をこちらでご紹介いたします。

メリット

排煙窓、垂れ壁を無くす

フロア内のガラス製の防煙垂れ壁、排煙設備として自然排煙に必要な外倒し窓、これらを省略することで、自由なデザイン、コストの削減を図れます。

※消防法で設置が排煙設備が求められる場合(地階または無窓階で1,000㎡以上)は、消防法上の排煙設備が原則必要となるのでご注意ください。

※垂れ壁は1,500㎡以内には必要

すっきりとしたファサードに

物品販売業を営む店舗(1500㎡を超えるもの)は、床面積に応じて屋外への出口幅が一定以上必要となります。それを検証法で小さくすることができます。

例えば平屋で1,800㎡のドラッグストアだと10.8m以上の幅が必要となります。

店舗デザイン上そこまで開口部を大きくしたくない場合、避難安全検証法を用いればすっきりとしたデザインに変えることも可能です。

こだわりの店舗内装に

木を基材とした内装材を利用することが可能。
店舗など、建築主の依頼に沿った内装をデザインできます。

引用:公式カタログより(㈱ウッドワン KITOIRO)
引用:公式カタログより(㈱ウッドワン KITOIRO)

※内装火災成長率は不利側になり、それを加味して検証法もクリアすることが前提です。

階段の数を減らすことも

直通階段までの距離を適用除外にし、階段の数が減らせる可能性があります。

※2以上の直通階段、重複距離は適用されます。

大きな平面計画も可能に

屋外への出口までの歩行距離を適用除外にすると非常に大きな平面計画でも自由度が増します。

大きな防火シャッターを減らしたい

異種用途区画を適用除外とすると、他の用途との防火区画シャッターを省略できます。

※検証法以外にも区画を省略できる可能性があります。

※面積区画は除外できません。

高層階の防火区画を減らしたい

高層区画を適用除外とすると、高層階においても一定の広さの空間をシャッターなしで計画できる可能性があります。

店舗の階段幅を抑えたい

物販店舗で1,500㎡を超えると避難階段が必要となり、さらに通常より広い幅の階段とする必要があります。適用除外とする場合は、階段の幅を抑えることが可能です。

平家の物販店舗はメリット大

全館避難安全検証法を採用しやすく、排煙設備、屋外への出口幅を適用除外とすることでレイアウトの自由度増大、コストダウンなど得られるメリットが大きいので、一度検証法を検討してみると良いでしょう。